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仕組みと用途を把握して利用しよう 遠近両用メガネ

人間は年とともに、ピント合わせの力(調節力)が落ちてきます。
子供の頃は遠くの方から近くまではっきりと見る事ができます。
ところが40歳をすぎますと調節力が不足して近くが見にくくなります。
調節力を補うために、近くを見るときに使うメガネが老眼鏡です。
老眼鏡を使うことで近くはよく見えるようになりますが、
メガネを通したままでは遠くがぼやけてしまいます。

遠くがそこそこ見えるかたは、近用メガネ(老眼鏡)を
極端にずり下げて(鼻メガネ)にして掛け、メガネのない上の空間から
遠くを見、メガネ(老眼鏡)のある下のほうで近くを見ることで
遠くと近くの両方を見ることができる、鼻メガネによる簡易方法を
とっています。

しかしながら、手元の書類や資料・教科書・本などを見、すぐに離れた相手の顔も見て
という遠近を繰り返し見る必要のある職業についているかたにとっては、
いちいちメガネを掛けたり、はずしたりでは、作業効率も悪く、仕事になりません。
先の、鼻メガネでの簡易方法も、ご自宅でならまだしも、お客様との相対した接客では
ちょっと格好が悪いという状態になってしまいます。
スーパーのレジや商店、商業施設での接客、教師やお客様の来るデスクワークなど、
様々な生活の場での遠近両用メガネのニーズがありました。(必要は発明の母)

遠近両用メガネの初期のころは、遠くを見るメガネの下の部分に、老眼鏡のメガネレンズを貼り付けることで、
上半分で遠くを下半分で近くを見るレンズが考えられました。
それがバイフォーカル(二重焦点)レンズです。
バイフォーカルレンズの出現でとりあえずは遠くと近くを見るという目的は果たせました。
しかし、限りないものは欲望で、見た目がどうにかならないか?
(近用部の窓で老眼とわかる)中間が見にくい。境目での切り替わりが違和感がある。
などもっと具合の良いレンズができないものか。と考えられたのが
境目のない遠近両用レンズでした。
フランスのベルナール・メトナーズ博士の研究をもとに開発された遠近両用レンズは
境目がなく、一見して普通のレンズです。レンズの上から遠用、中間用、近用と
度数が変化して作られており、使っている様子はとてもスマートです。
現在ではコンピューターによるレンズ設計技術により
黎明期の遠近両用レンズとは比べようもないくらい、良い設計の遠近両用レンズが
販売されています。また、必要とする用途によって中近両用、近々両用といった
バラエティーに富んだレンズを使って、便利なメガネを作る事もできます。

もちろん、どんなにレンズが良くなったとしても
若い頃の自分の眼のようには行きませんが、
レンズの仕組みを理解していただき、正しい使用方法でメガネをお掛けいただけば
日常生活においてほとんど不自由なくすごす事ができます。

メガネを作るのと同じで(というより遠近両用メガネではそれ以上に)お客様との
相互理解がとても大切になります。
利用目的や利用する場所、メガネで見る上で何が重要か見たい距離
(普段どの距離を見ることが多いのか、どの距離を見る必要があるのか、その位置は)
普段の姿勢、趣味、近用部をどのようにお使いになるか、など詳しくお話をお聞きして
お客様一人一人にマッチした遠近両用メガネをお作りします。
是非、快適なメガネを手に入れていただきたいと思います。


遠近両用レンズのしくみ

 ■ 標準的な遠近両用レンズ ■

遠く用の度数ポイントから近く用の度数ポイントまでが、約14ミリの遠近両用レンズは比較的ゆったりと度数が変化していくので、初めてのかたや、神経質なかたにむいています。少しあごを出してレンズの下端を通して近くを見ていただきます。






 ■ 小さめ枠用の遠近両用レンズ ■

遠く用の度数ポイントから近く用の度数ポイントまでが、約11ミリの遠近両用レンズはちょっと下を向くだけで近くが良く見えるきびきびしたレンズです。あごを上げてみる遠近特有の視線の使い方をしなくても、近くのものがよく見えます。






 ■ 中近両用レンズ ■

遠近両用レンズの中間と近方の部分を拡大したレンズ。遠く用はレンズの上端に少し残っているだけなので外で使うのは厳しいけれど、室内で近くを見るにはとても楽なレンズです。机の上のパソコン(50センチ)と本(30センチ)をみる為の近々レンズもあります。




この度全国のまじめな研究熱心なメガネ店の有志が結集して、「遠近両用メガネ研究会」を発足いたしました。
当店も参加させていただきました。  こちらからどうぞ

icon 電話番号0538-43-2535 icon メール:mail@ogawa-1.com
ご不明な点がございましたら、まずはお気軽にご相談下さい。


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